ジャカルタの太陽は南北が入れ替わる
南半球の冬(日本は夏)の時期にジャカルタに来た当初、太陽が北側にあったのを驚いていたのですが、夏になると南側に来る事に気が付きました。2度目のびっくりです。
〜気付き〜
いつものように北の窓側のソファーで昼寝していると、前より暑いし眩しいし、顔も日焼けした!?と思い始めました。部屋に直射日光は今まで全く入らなかったのに、ベランダの縁部分にチラッと顔を出すようになり、その面積も徐々に大きくなってきました。もしかして太陽、こっち来てるのか!?
来てたんです!!
来るなよー!
〜本気〜
「冬は太陽が南に来るって本当か?」と「次、涼しいソファーで寝られるのはいつなのか。」についてかなり真面目に調べてみました。
小学校中学校で、太陽の動きを習ったのは覚えていますが、子供の時からアホだったので当時から全く理解できていませんでした。春分秋分だとか夏至冬至とか、「夏がMAXってこと?」ぐらいに考えて生きて来ましたが、とうとう理解する時が来ました。私のような理科音痴の方にもわかるようにご説明しましょう!
北半球と南半球は季節が逆
北半球が冬なら南半球は夏です。北半球が夏なら南半球は冬です。太陽により近く、たくさん当たる方が夏になり、その逆側は冬になります。
なぜ太陽の当たり方に違いが出るのか。それは、地球の地軸が23.43度傾いているためです。
地球が公転して、たくさん太陽が当たる部分が北半球・南半球、交互に変わる事で季節が生まれます。ここまでは私も理解していました。
太陽の方角を比較してみます。
日本(東京)
冬至(12/22)の頃、太陽は最も南に寄ります。南中高度は30°しかなく、太陽は低い所に見えます。
夏至(6/20)の頃は、太陽が一番北に寄ります。北よりとはいえ、太陽は南の空に見え、南中高度は77°です。一年で太陽が一番高い所に見えます。 日本では太陽は常に南の空にあります。
太陽の高さは高いほど暑く、低いほど寒くなります。太陽の高さ・低さがMAXなのは夏至と冬至ですが、暑さのピークと寒さのピークはその1ヶ月後ぐらいになります。それは地球が温まる(冷える)のに時間差があるためです。
インドネシア(ジャカルタ)
冬至の頃、南半球は夏です。太陽は南の空にあります。最も南寄りにある日です。南中高度は72°です。
夏至の頃、太陽はやや北に寄ります。北中高度は60°です。この時すでに太陽は北の空に行っています。冬です。3/6と10/8を境に南⇄北へ移っています。
夏至と冬至という言葉は、季節が逆の南半球であろうとも変わらないそうです。どこへ行っても夏至は6月、冬至は12月です。
ジャカルタでは太陽が一番高い時が10/8と3/6の2回来るので、冬至=暑さのピークという事ではないんですね…。
ただ、ジャカルタの場合、12月前後は暑いはずですが、雨や曇りが多く、体感温度は暑いとも限りません。比較的涼しいはずの8月9月は雨が降らないので体感温度は涼しいとも限りません。まぁ結局、年中暑いよぉ〜となります。
いつの間に北へ!?
どの段階で北に移動したのか。ジャカルタでは今年10/8と来年3/6だとわかりました。その日の南中高度はそれぞれ90°に近く、その日を境に太陽の方角(北⇄南)が入れ替わっていました。
参考までに赤道直下(シンガポールらへん)の太陽の方角はこんな感じになります。
赤道直下緯度0°地点
太陽はジャカルタと似たような軌道を辿っています。太陽の方角はジャカルタと同じく、夏と冬で南北が入れ替わります。入れ替わる日が春分/秋分の日です。ジャカルタは赤道より少し南にあるため、南北が入れ替わる日も少しずれるって事なんですね。
なぜ赤道に近い地域では太陽の方角が季節によって入れ替わるのか?それはやはり地軸の傾きに関係があります。地軸が傾いている分だけ赤道の上下に位置する地域は同じ現象が起きているという事です。
北回帰線、南回帰線
太陽の方角が入れ替わらないギリギリの地点はどこなのか?それは、北緯・南緯共に23.26度の場所です。そしてその地点を繋いだ線を北回帰線・南回帰線といいます。聞いた事はあったけど、その言葉の意味は知らなかった…。
北回帰線と南回帰線に挟まれた地域の事を熱帯と呼びます。北回帰線は台湾の真ん中あたりを、南回帰線はオーストラリアの真ん中あたりを通っています。熱帯と呼ばれる地域では太陽が季節と共に南北入れ替わるという事です。
結果
北側のソファーでゆっくり昼寝できるのは来年の3/6以降ということがわかりました。ジャカルタで部屋を借りる際は、北と南どちらが暑いかとかは、ほぼ考えなくてもいいという事です。それより、幹線道路やモスクの方を向いてないかどうかを考えた方がいいです。そしてオーストラリアでは北向きの家が日当たりが良いいう事がきっと常識なんだと思います。驚きです!色々調べてとても勉強になりました。
※「それは違うよ!」とお気づきの点があれば、ご指摘ください。調べる時に理科博士が居たら相談したいのになあと思いながらやっていたので。数値の若干のブレはお許しください。本文が読みやすくするため、「約」とか「だいたい」とかを極力、省略しています。日付もちょっとズレてるかもしれません。